安全な内職。「インチキ内職」に注意

外で働くのが難しい場合でも、自宅でマイペースに稼ぐことができれば、うれしいですよね。とはいえ、自分に合った内職を探そうとしても、どの仕事を選べば良いのか迷ってしまう方もいるでしょう。内職の委託業者のなかには、安全な業者だけでなく悪質な詐欺業者も存在するので、十分に注意が必要です。はたして、安全な内職とインチキ内職は、どのようにして見分ければ良いのでしょうか。

 

インチキ内職の特徴とは?

インチキ内職の最も分かりやすい特徴は、何かと理由をつけて、お金をだまし取ろうとしてくることです。詐欺業者は非常に狡猾で、あの手この手を使って、仕事を探している人からお金を巻き上げようとします。内職をしたいと考える人のなかには、家庭の事情や病気によって外で働けない人や、家計の足しにするために働きたいと考える人が多くいます。インチキ内職の業者は、そのような人たちの必死さにつけこもうとするのです。

 

詐欺業者は具体的に、どのような手口でお金をだまし取ろうとするのでしょうか。よくあるのが、内職を始めるのに登録料が必要だというケースです。詐欺業者は、内職で稼げば登録料以上の収入を得ることができると力説して、費用を支払わせようとします。当然ながら、インチキ内職の場合は、実際に登録料を支払っても、稼げる仕事を紹介してもらえません。そもそも、お金を稼ぐために内職を探しているのに、お金を支払わなければならないという時点で、十分に怪しいといえます。

 

登録料以外にも、資格取得のための教材費、ホームページ開設のためのサーバー代、商品モニターの購入費用など、詐欺の手口はさまざまです。登録料や教材費などの初期費用だけでなく、途中でお金を要求してくるケースもあります。最初は普通に仕事をもらえていたとしても、途中で何らかの費用を請求された場合は、内職詐欺を疑った方が良いでしょう。真っ当な業者であれば、仕事を欲しがっている人に対して、お金を要求することはありません。

 

お金を支払わせる以外にも、インチキ内職によって少なすぎる工賃で働かされることがあるので、注意が必要です。内職は家内労働法という法律によって、最低工賃額が決められています。しかし、それを知らない人を狙って、不当に少なすぎる工賃で内職をさせる場合があるのです。技術力を必要とせず、誰にでもできる内職の場合は、一般的に外で働くよりも時給は少なくなります。しかし、内職の工賃にも相場があり、その基準を大きく外れたものは、インチキ内職の可能性が高いです。稼ぎの少なさに悩んでいる場合は、他の業者の仕事と比較し、不当に安い工賃で働かされていないかをチェックする必要があります。

 

工賃が少なすぎるだけでなく、内職詐欺においては、そもそもお金を支払う気がない業者も存在します。指示通りに作業を終え、納品したとしても、仕上がりに難癖をつけて工賃の支払いを拒否したり、急に音信不通となるケースがあるのです。労働者からのクレームが殺到して、悪い口コミが出回ったとしても、会社名を変更すれば、新しく募集を始めることができます。インチキ内職で貴重なお金や時間を失わないためには、お金を要求された時点で断ること、工賃の相場を知っておくことが大切です。

 

内職詐欺の巧妙な手口を知ろう

インチキ内職の業者が使う詐欺の手口は、非常に巧妙です。お金をだまし取ったり、不当に安い工賃で働かせたりするため、さまざまな手段を使ってきます。最初に登録料を支払わせるケースのように、詐欺だと分かりやすいものであれば、比較的回避しやすいでしょう。しかし、詐欺の手口は日々進化しており、詐欺だとわかるまでに時間がかかる巧妙な手口もあります。安全な内職で稼ぎたいなら、内職詐欺の手口をあらかじめ知っておく必要があるでしょう。

 

インチキ内職のなかには、人数限定や期間限定など、募集に制限をかけたものがあります。「限定」という言葉が書かれていると、その求人が魅力的に見えやすいものです。しかし、このような制限が本当であるかを確かめる方法はありません。定員や時間制限にまどわされ、求人内容をよく調べないまま申し込んでしまう人もいます。「この求人を逃してしまうともったいない」と思わせることで、内職詐欺に誘い込むのです。

 

内職で登録料や教材費などを支払うように言われたとしても、返金保証や収入保証などの言葉で言いくるめられてしまうことがあります。希望金額を稼げなかったら初期費用は返金すると説明されると、それを信じてお金を払ってしまう場合があるのです。月に稼げる具体的な金額を提示して、収入保証をうたう業者も存在しますが、悪徳業者の場合は、実際にはそのような保証はありません。真っ当な業者であれば、わざわざ保証があることを示さなくても、仕事内容と単価を正しく表記すれば済む話です。返金保証や収入保証を無条件に信じず、お金を要求されたら必ず断りましょう。

 

お金をだまし取ろうとしている悪徳業者であっても、最初の工賃は支払ってもらえる場合があります。というのも、最初からお金を要求すると怪しいので、最初は真っ当な業者に見せかけようとすることがあるのです。最初の工賃が正常に支払われると、労働者側も安心し、信頼できる業者だと勘違いしてしまいます。安全な業者であれば、基本的に金銭の負担を要求してくることはありません。最初の工賃を受け取ったとしても、お金を要求された時点で、内職詐欺と疑う必要があるでしょう。

 

労働者を褒めて持ち上げるのも、インチキ内職のよくある手口として挙げられます。最初に簡単な作業をさせ、その仕上がりをやたらと褒めたたえるのです。誰かから褒められて、気を悪くする人は少ないでしょう。相手から評価されることで気分が良くなってしまい、正常な判断ができなくなってしまったり、要求を断りづらくなってしまう人もいます。お金をだまし取られないためにも、業者からの褒め言葉に安易に惑わされないようにすることが大切です。

 

インチキ内職に関わるのは、大きなリスクをともないます。信頼できる業者かどうかを判別できない場合、求人にむやみに応募するのは避けた方が良いでしょう。というのも、最初に免許証や履歴書を提出させ、個人情報を得たうえで、それを悪用する業者も存在するからです。仕事の受注や費用の支払いを断った場合に、個人情報を楯に取って脅されるケースもあります。また、会社に内緒で副業をしようとしている人に対して、会社に連絡すると脅して、逃げられないようにする場合もあり、注意が必要です。

 

安全な内職とインチキ内職の見分け方

最初に意識しておいてほしいのが、内職のすべてが怪しいわけではないということです。当然ながら、真っ当に仕事をあっせんしてくれる業者も多く存在します。ただ、インチキをおこない、お金をだまし取ろうとする詐欺業者が存在するのも事実です。詐欺業者に引っかかってしまうと、働いた時間が無駄となるほか、貴重なお金を失ってしまうことがあります。内職を始める前に、安全な内職とインチキ内職の見分け方のコツを把握しておきましょう。

 

「初心者でも毎日1時間の作業で、月10万円稼げる」など、条件が良すぎる求人には、注意が必要です。内職の工賃には、ある程度の相場があります。他の業者の求人と比較して、適正な単価であるかを見極めましょう。悪徳業者であれば、求人内容の通りに工賃が支払われず、それどころかお金をだまし取られる危険性もあります。仕事内容の説明が具体的でなく、応募してみないと分からない場合も要注意です。ひと月に稼げる金額のみ提示されていて、具体的な作業時間や単価の説明がないものは、働きに見合った工賃を得られない可能性があります。内職の求人を探す場合は、具体的な仕事内容を明記している業者を選び、あいまいな点はできるだけ応募前に確認しておきましょう。

 

応募する前であっても、インターネットを使って、ある程度業者の情報を集めることが可能です。気になる求人を見つけたら、まずは会社名をインターネットで検索してみましょう。会社のwebサイトを見つけたら、代表者の氏名、所在地、運営年数などを確認します。webサイトの情報だけで、信頼できる会社かどうかを確実に判断できるわけではありません。しかし、判断材料のひとつにはなりえるでしょう。また、評判やクチコミなどを調べるのも良い方法です。インチキ内職の場合は、インターネット検索ですぐに見つかるような会社名を避け、ありふれた会社名をつけている場合があります。そのような場合は検索が大変ですが、根気強く探してみましょう。

 

気になる求人を見つけたら、応募の段階で気になることをすべて聞いておくのをおすすめします。問い合わせフォームがあるなら、そこで質問してみるのも、ひとつの方法です。質問に対して、明確な回答が返ってくるか、言葉遣いは丁寧であるかなどもチェックしておきましょう。特に、疑問点に答えてもらえるかがポイントです。安全な会社かどうかが不安な場合は、内職を始めるにあたって費用がかかるかどうかを確認しておきましょう。そして、契約をする場合は文書でおこない、トラブルとなったときの証拠として提示できるようにしておくことが重要です。

 

インチキ内職の被害に遭った場合

インチキ内職に引っかかってしまった場合は、適切な対応を取ることで、被害を最小限におさえることができます。インチキ内職かもしれないと感じた場合は、クーリングオフ制度を利用し、解約することが可能です。契約解除の通知書を内容証明郵便で送れば、契約を取り消すことができます。物販の場合は、クーリングオフ期間は8日間ですが、内職の場合は20日間です。クーリングオフを確実に適用させるためにも、早めに手続きをおこないましょう。1日でも過ぎてしまった場合、解約の難易度が格段に上がってしまいます。ただし、クーリングオフ期間を過ぎてしまったとしても、「絶対に稼げる」などの断定的判断の提供があった場合には、契約の取り消しができる場合があります。業者からクーリングオフを拒否されたとしても、諦めずに対処することが肝心です。

 

自分ひとりでは内職詐欺だと判断ができなくても、不審に思った段階で、専門家に一度相談してみることをおすすめします。インチキ内職かどうかを判断できなかったり、クーリングオフのやり方が分からない場合は、消費生活センターに相談してみると良いでしょう。消費生活センターでは、消費者からの商品やサービスにまつわる相談を受け付けています。専門の相談員が在籍するので、偏りのない客観的な立場からアドバイスをもらえるでしょう。消費生活センターに出向くのが難しければ、「188」に電話をすれば、消費者ホットラインにつながります。内職でのトラブルで悩んだときには、まずはこちらに相談してみると良いでしょう。

 

インチキ内職で被害を受けた場合は、弁護士に相談してみるのも、ひとつの方法です。ただし、弁護士に依頼する場合は、それなりの費用がかかってしまうことを頭に入れておきましょう。少額の被害であれば、消費生活センターにアドバイスをもらいつつ、自力での対応を試みるのも良いかもしれません。しかし、被害が高額な場合は、確実に取り戻すために、弁護士への相談も視野に入れましょう。弁護士に依頼する場合は、消費者被害に強い弁護士を探すのがおすすめです。

 

内職詐欺でお金をだまし取られてしまっても、誰かに相談するのが恥ずかしいと感じてしまい、ひとりで問題を抱え込んでしまう人もいます。しかし、自分ひとりで対応するとなると、悪徳業者の威圧に負けてしまい、より多くのお金を支払ってしまうケースもあります。身近に相談できる人がいないとしても、消費生活センターや弁護士に相談することで、解決の糸口が見えてくるかもしれません。安全な内職かインチキ内職かを見極めるのが難しい場合は、冷静な判断のできる第三者の力を借りるのが良いでしょう。インターネットで検索すると、内職詐欺の被害を受けている人の体験談を見ることができます。それらの体験談と、自分の状況を照らし合わせて、落ち着いた状態で判断することが大切です。

 

インチキ内職に引っかからないために

内職詐欺でお金を損しないためにも、よくある詐欺の手口を知り、インチキ内職を回避できるようにしておきましょう。内職でお金を稼ぐことができれば、生活にゆとりが生まれ、日々を快適に過ごすことができるようになります。安全な内職とインチキ内職を見極め、おかしいと感じたらクーリングオフ制度を利用したり、すぐに専門家に相談したりすることが大切です。